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    展示場へ

    その日、蔵之介一家は住宅展示場にいた。

    千鶴 「わぁ。あの家素敵。」

    目の前には、高級住宅街のようなモデルハウスが軒を連ねている。展示場に来るのは二度目だが相変わらず、妻も子供たちも楽しそうだ。

    蔵之介 「そういえば先輩がハウスメーカーは高いって言ってたけなぁ・・・」

    思い返しているうちに、妻が足を止め一軒のモデルハウスに向き合っていた。

    千鶴 「ねぇ あなた。ここ素敵じゃない ! ナチュラルな洋風って感じで。」

    蔵之介 「そうかなぁ・・・俺は和風な感じが好きなんだけど・・・」

    千鶴 「いいから入ってみましょ」

    千鶴のペースに引き込まれ、俺と子供たちは玄関へ入った。

    「いらっしゃいませ。」

    若く爽やかな営業マンが挨拶をしてくれた。

     「当社の展示場は初めてでらっしゃいますか?」

    蔵之介 「あ、はい。」

    営 「有難うございます。それではこちらのアンケート用紙にご記名のほうお願い致します。」

    蔵之介 「あ、はい。」   サラ~サラ~サラ

    書き終える蔵之介家族を営業マンは静かに待ち、説明を始めた。

    建物の構造のこと、キッチンなどの設備のことなど話してくれた。
    ただ・・・話が長かった・・・ 覚えきれないよ・・・

    先輩の言葉が頭をよぎる。 「ハウスメーカーの展示場はなぁ。競争相手の会社がいっぱい在るとこだから、たまに「自分はっ!」って気合入りすぎの営業マンがおるんよ。」



    しばらくして、やや疲れた表情の一家はモデルハウスを出て一休みした。

    千鶴 「ねぇ あなた。私達まだどこで建ててもらうか決まってないわけだから、こういう展示場では、「この家のこの辺が好き」ってぐらいに勉強するので充分じゃないかしら。ほら内観とか外観とかの雰囲気とか見てさ。担当の人のペースには惑わされないようにして。」

    蔵之介 「そうだな。住宅雑誌だけじゃ分からん部分もあるし、モデルハウスだと自分達の好きな色とか立体感が分かるしな。その程度の気構えなら、気楽に見れるな。」


    妻の妙案のように思えたのだが・・・。


    続く


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    18:04 | 男前連載小説「森家の場合」 | comments (0) | edit | page top↑
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